オペラ・フェスティバル 2009〜2011年

2011.3 フィレンツェ歌劇場

オペラ発祥の地にふさわしい、正統派「トスカ」 イタリアの伝統の手法を用いた美しい舞台

 芸術とルネサンスの都であり、オペラ発祥の地でもあるフィレンツェ。フィレンツェ歌劇場が、ミラノ・スカラ座と並ぶイタリアにおける重要なオペラハウスと認められるのは、こうした歴史的な背景とともに、1933年以来毎年この歌劇場を中心に「フィレンツェ五月音楽祭」が開催されているからにほかなりません。そして、この歌劇場の今日の発展をもたらしたのが、1985年以来、フィレンツェ五月音楽祭の首席指揮者として情熱を注ぎ込んできたズービン・メータであることは、世界のオペラ界が認めるところです。

 5年ぶりとなるこの来日では、イタリア・オペラの二大作曲家であるヴェルディとプッチーニの作品が選ばれました。メータの「運命の力」といえば、2008年春、ウィーン国立歌劇場で同作品の新演出上演において素晴らしい指揮ぶりが大喝采を浴びたニュースが伝えられていますが、長い間、強い絆で結ばれいるフィレンツェのオーケストラと生み出す音楽は、さらに深くこの作品の真価を味わわせてくれるに違いありません。演出はパリ生まれのベテラン演出家ニコラ・ジョエル。過酷な運命に翻弄される壮大な人間ドラマに迫ります。

 「トスカ」はアルゼンチン出身のマリオ・ポンティッジャ演出、装置と衣装はフランチェスコ。ズィートによるニュー・プロダクションで、2008年10月に初日を迎えたもの。プッチーニ円熟期の代表作であるこの作品では、「歌に生き、恋に生き」をはじめ、聴きどころとなる有名なアリアの数々ほか、歌姫トスカと悪の権化であるかのようなスカルピアとの対決は、オペラ・ファンにとっては何度観ても胸がドキドキする迫真のドラマといえるでしょう。イタリアの魂が込められた満足度の高い上演が期待されます。

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トスカ プッチーニ作曲
2011年3月

指揮:ズービン・メータ
演出:マリオ・ポンティッジャ

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運命の力 ヴェルディ作曲
2011年3月

指揮:ズービン・メータ
演出:ニコラ・ジョエル